NをAでは、iモードやEZwebなどのECサイトでのショッピング代金を、携帯電話の料金と合算して支払う請求代行サービスのテスト運用を開始している。
2003年度中に、携帯電話へ非接触ICカードが搭載されるといわれている。
今日では、財布とならんで外出時の必携品となっている携帯電話でSuicaやEdyといった機能が利用できるようになれば、ユーザーの裾野が広がり、電子マネーの利用シーンが増加していくものと期待される。
市場の定義DRM(DigitalRightsManagement)は、コンテンツの利用形態を製作者がコントロールするための技術である。
DRMは、「デジタル著作権管理」と訳されるのが通常であるが、ここでは「デジタル利用権管理」と訳す(後述)。
コンテンツビジネスが世の期待どおりに拡大していくか否かのカギの1つは、このDRMが握っている。
ここでは、音楽コンテンツおよび映像コンテンツに対するDRMソリューションを推計の対象市場とする。
DRMが対象とする各種コンテンツのうち、最も量が多いのはAdobeのAcrobat(PDFファイル)に代表される文書コンテンツであると推定されるが、文書の場合には企業の情報セキュリティといった、他と異なる要素が含まれるため、コンテンツビジネスという観点から音楽および映像のコンテンツを対象とする。
なお、市場規模には、エンドユーザー向けの有償ビューアーの販売、事業者向けのサーバーソフト販売およびソフトと八一ドにおける事業者からのライセンス収入を含んでいる。
また、有償配信事業だけではなく、動画による広告や|R活動のようにエンドユーザーにとっては無償のコンテンツ配信も、ライセンスなどの課金については対象に含めている。
DRM市場は、2008年度に約90億円に達する。
コンテンツ市場の伸びに合わせ、パソコン向けDRM市場は順調に成長する。
個人別のライセンス管理機能などの機能拡張および広告やIRなどの無料コンテンツ提供事業者向けのサーバー用ライセンスが市場規模の拡大要因となる。
一方で事業者間の競争激化によるソフトウェア料およびライセンス料の引下げが市場規模の縮小要因となる。
しかし、コンテンツ市場自体が急速に成長する結果、拡大要因が縮小要因を上回ると想定する。
さらに、パソコン以外のハードと融合して、利用シーンやコンテンツの種類に特化したDRMソリューションが登場すると想定される。
これによって、パソコン以外のハード向けにもDRMソリューションの普及が大きく進むと予測する。
現状、DRMソリューションは、エンコード・コンテンツ管理・コピープロテクト・認証・再生の各領域にまたがった複合機能として提供されている。
このうち、核となるのはコピープロテクト機能であり、コピー防止機能とコピー抑止機能に分かれる。
コピー防止機能は、コンテンツの複製を直接的に制限するものであり、暗号化技術は当然のこと、専用ビューアー(再生ソフト)を用いるなどの手法によって復号化後のコンテンツが複製されることを防止するカプセル化技術が特に重要である。
一方、コピー抑止機能は、間接的に不正コピーの発生を抑止するものであり、電子透かしなどのコンテンツID管理が中心となる。
これらのコピープロテクト機能を円滑に実現するために、エンコードや再生などの周辺機能がDRMに取り込まれているといえる。
DRMソリューションの多くは、以上のように複数の機能を一体としたパッケ一ジで提供するビジネスモデルであるため、M、RealNetworksといった事業者ごとにパッケージが存在する。
したがって、パソコンの場合であれば、利用者は事業者ごとに異なるパッケージをインストールする必要に迫られ、互換性の欠如やインストールの手間といった利便性の低下を引き起こしている。
そして、無料サービス(その利用が違法であるにせよ)よりも不便な有料サービスをユーザーが支持することは考えにくい。
こうした問題点は、次第に解消に向かいつつはあるが、DRMの普及および事業者の多様化を妨げる要因、ひいてはコンテンツビジネスの拡大をも妨げる要因となっている。
以上の問題点は、従来のサービス展開がカプセル化技術をパソコン上でいかに活用するかという技術主導の要素が強く、使い勝手や利用シーンに即した利用者重視の要素が弱かったことにも起因すると思われる。
今後、こうしたギャップを埋めるべく、シングルサインオン(ユーザー単位でのID発行機能)のようにユーザーの手間を省くもの、およびNetMDのようにパソコン以外のハードと一体となって利便性が向上するようなDRMソリューションが起爆剤として登場することが予想される。
“何でもできるが不便”から“これができるから便利”への進(注)色が濃いほどDRMソリューションとの関連が少ない。
主要レイヤーの動向まず、音楽と映像のそれぞれについて、どのプレイヤーがどのようなDRMソリユーシヨンを用いているかを示し、そのうえで主要4企業(M、S、RealNetworks,Apple)のビジネスモデルを見る。
音楽と映像のいずれにおいても、MとRealNetworksによる寡占市場であった。
一方、ビューアーの利用者数で見るとQuickTimeをもつAppleを含む3陣営が競っており、WMPが初期インストールの面で優位にある。
この3社に、音楽でNetMDをもつSを加えた4社が主要プレイヤーである。
Mは、エンドユーザーに対するビューアー(WMT)を無償とすることで高いシェアを確保し、事業者に対するサーバーソフト販売で収益をあげている。
パソコン用OSにおけるWindowsの圧倒的なシェアを基盤として、プリインストールできる強みを生かしたビジネスモデルである。
ただし、Linuxが同様の手法をとった場合には、同じくOSと一体となったDRMとして競合が激しくなることが想定される。
一方で、将来的にはネットサーバーによって個人へのライセンス発行も考えられており、これは重要な差別化ポイントとなりうる。
対するRealNetworksは、エンドユーザーに対して基本ビユーアーを無償で、上位ビューアーを廉価で提供することによってシェアを確保している点で、Mと似ている。
しかし、同社の売上構造を見ると、事業者に対するソフトウェアのライセンスは半分以下にすぎず、コンテンツ販売(アグリケーシヨン機能など)が過半を占める点で大きく異なる。
最近、サーバー向けソフトウェアではMとの競争が激化したため価格が低下傾向にあり、2003年第1四半期で約1630万ドル(前年同期比33%減)まで売上が落ち込んだ。
それを補うべくポータルサイトRealOneを強化し、同サービス加入者はコンテンツサービス事業者ではじめて100万人を突破した。
売上高も2003年第1四半期に約2920万ドル(前年同期比37%増)に達しており、ここに対Mでの差別化ポイントおよび今後の収益基盤を求めているといえる。
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